穴 掘り 兄弟。 【ポケモン剣盾】穴掘り兄弟入手アイテム一覧【回数・確率】

【浅倉のケツと】穴兄弟 西川貴教【合体】

穴 掘り 兄弟

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山梨県/甲府城跡の石垣にみられる矢穴

穴 掘り 兄弟

作法委員会の場合 「喜八郎、明日生首フィギュアの仕分けをするから穴を掘っておいてくれ」 「はーい」 作法委員会のシンボルとも言える生首フィギュア。 使えなくなったり顔が気持ち悪いものは処分する決まりになっている。 落とし穴でも罠でもないただただ大きい穴を掘ることは滅多にないので喜八郎はそれなりに楽しんでいた。 「よいしょっ、と」 今日はここら辺でいいかな。 良い場所を見つけてそこに穴を掘っていると、どこからともなく怒声が聞こえてきた。 「綾部喜八郎!お前こんな所にこんな大きな穴を掘りやがって!今日という日は逃がさんぞ!」 武闘派用具委員会委員長の食満留三郎先輩だ。 僕の掘る落とし穴をここぞとばかりに埋めて回るので僕は先輩のことが好きではないし、先輩も僕のことを天敵だと言っていた。 「食満先輩」 「綾部!お前なぁ」 「この穴は生首フィギュアを埋めるための穴ですよ」 「は?」 留三郎の頭に浮かんだのは用具倉庫に並ぶ見目気持ち悪い生首フィギュア達だ。 「明日委員会で生首フィギュアを埋めるんです。 」 「何で埋めるんだ?」 「使えなくなったり、作る途中で失敗した物を埋めるんです。 前にゴミ置き場に置いていたら下級生が怖がっていたので埋めることにしたんです」 「あぁ……そうか。 」 留三郎は思い当たる節があったのか、うんうんと頷いて特に咎めることもなくその場を去って行った。 珍しい事もあるもんだ、と思いながら喜八郎は穴を掘り進める。 生首フィギュア10個分程の穴を掘った所で不意に頭上から声がかけられた。 「喜八郎、随分大きく掘ったな」 「立花先輩」 差し伸べられた手を掴んで地上に這い出る。 紫色の制服はいつもの様に土に塗れて汚れていた。 「小さいよりは大きい方がいいでしょう」 「はは、確かにそうだな。 」 立花先輩は笑って僕の頭を撫でた。 「明日皆で仕分けをしような」 「はぁい。 藤内が仕分けの予習してましたよ」 「流石だな。 」 綾部喜八郎は穴を掘る。 作法委員会の活動の為に大きくて深い穴を掘る。 [newpage] 伊賀崎孫兵の場合 孫兵はひとつ上の先輩のことをあまり好いていないし、あまり関わりたくないと思っている。 なのに何故、今四年長屋に向かっているのかというと、事の発端は2年前の今の時期に遡るのだが 割愛 ジュンコの冬眠用の穴を掘ってもらう為だ。 いつも踏鋤を片手にそこら中に落とし穴や罠を仕掛けて回る迷惑な先輩だが、ジュンコがその穴を気に入った事もあって2年前からお願いしているのだ。 「3年い組、伊賀崎孫兵です。 綾部先輩に御用があって参りました」 孫兵は表にかかっている名札を見る。 そこには間違いなく『平』と『綾部』とあるが中の部屋から返事はない。 どうしたもんかと思っていると突然誰かに声をかけられた。 「あれ、伊賀崎くんだ。 喜八郎か滝夜叉丸に用事?? 僕が伝えておこうか?」 「タカ丸さん」 四年は組の斉藤タカ丸さんだ。 15歳の4年生という不思議な立ち位置だが彼も例に漏れず『4年生』である。 「綾部先輩に用事があったのですが、何処にいらっしゃるか分かりますか?」 「喜八郎ならさっき裏山に行くと言ってたよ」 「裏山、ですか。 ありがとうございます」 タカ丸と別れて孫兵は裏山へ向かった。 また後日頼めばいい、というのはあの人には通用しない。 綾部先輩はいつもどこかで穴を掘っているし、それこそ朝早くから夜遅くまで掘っているから何の接点もない僕は会う事が難しい。 裏山にいる事がわかっているだけマシだ。 少し足を早めて裏山へ向かえば麓の方でザクッザクッと音がして足を止める。 「綾部先輩」 「……おー。 伊賀崎」 紫色の制服を土に汚した綾部先輩が穴を掘っていた。 「ちょうどいい所に来たね」 そう言って綾部先輩は穴の中から出てくる。 「そろそろかと思って掘ってた。 僕明日から実習だから」 孫兵は驚いて、そして頭を下げた。 「ありがとうございます」 「今年はジュンコと…きみこと大山兄弟?だっけ?」 首を傾げる喜八郎に孫兵はこくりと頷いた。 「少し大きめに掘ったから、足りると思う」 孫兵はもう一度深々と頭を下げて礼を言った。 綾部喜八郎は穴を掘る。 伊賀崎孫兵及び生物委員会の為に冬眠用の綺麗で暖かい穴を掘る。 [newpage] 1年ろ組の場合 「綾部先輩」 いつもの様に穴を掘る喜八郎に珍しい子が声をかけてきた。 「おやまぁ、珍しい」 「あの…お願いがあるのですが」 恐る恐るといった様に、それでも意を決して声をかけきた1年ろ組の4人の可愛い後輩。 「僕達専用の穴を掘って頂けないでしょうか…」 「いいよ」 「え」 勇気を振り絞った割にはあっさりと願いが了承されて4人は目を見合わせる。 「……凄いスリルとサスペンス〜」 伏木蔵の言葉に孫次郎も平太も怪士丸も頷いた。 「何処に掘るの?」 穴から出てきた喜八郎は相変わらず土で汚れていたが、それを気にすることもなく学園内を歩き回る。 「えっとですね…あの大きな桜の木の下がいいんじゃないかって」 「おー。 」 聞くが早いが喜八郎はその木の下に穴を掘り始めた。 4人はその様子をじっと見つめている。 この細い体の何処にこんなに早く穴を掘る筋力があるのか4人には不思議でならない。 「綾部先輩の筋力はスリルとサスペンス……」 「食満先輩も驚いてたよ…」 「一晩で1000個落とし穴掘った日もあったよね…」 「竹谷先輩が寝起きで落ちたって言ってた…」 細々と話す4人の声も穴を掘る喜八郎には届かない。 ものの4半刻で穴は出来上がった。 「おぉぉ…!」 「これは凄いスリルとサスペンス!」 「ひんやりしていて気持ちいい…」 「ありがとうございます、綾部先輩」 口々に4人にお礼を言われて喜八郎はそれぞれの頭をわしゃわしゃと撫でた。 「食満先輩に埋められない様に気をつけてね」 綾部喜八郎は穴を掘る。 可愛い1年ろ組の後輩の為に大きな木の下に4人が並んで座れる程のひんやりとした穴を掘る。 [newpage] 竹谷八左ヱ門の場合 竹谷八左ヱ門は大きな荷物を持って学園から裏山へ向かっていた。 その虚ろな様子に同学年の仲間は心配して一緒に行こうか、と声をかけてくれたが八左ヱ門は断った。 1人になりたかったのだ。 ただ宛もなく歩いていると不意に足元が消えて視界が反転する。 「……っ…………」 「おやまぁ……珍しいですね。 」 落とし穴に落ちたという事を理解するより先に一つ下の後輩でありこの落とし穴の製作者であろう綾部喜八郎が土に汚れた顔を覗かせた。 「……喜八郎」 「……竹谷先輩、臭いです」 「え」 八左ヱ門は慌てて自分の匂いを嗅ぐが自分では分からず軽く笑って悪ぃ、と答えた。 「……埋めましょうか」 「え、俺を?! 」 「その子です。 死臭がします。 」 喜八郎は八左ヱ門が背負っていた荷物を指さした。 八左ヱ門は驚いて少し固まり、そして暫くの沈黙の後下手な笑顔を貼り付けて言った。 「……頼むわ。 」 喜八郎は何を言うでもなくその場から離れていく。 やがて、遠くの方から微かにザクッと穴を掘る音が聞こえてきた。 『竹谷先輩……!』 『うぅ……シラユキが…』 『ひっく…うっ…く…』 孫兵まで泣くもんだから八左ヱ門は悲しみよりも先に後輩の事で頭がいっぱいになってしまった。 そしてひとしきり泣かせた後、1人になった時とてつもない虚無感と悲しみに襲われた。 これまで死んでいった動物は沢山いるし、上級生になってからは泣くことも減っていたがシラユキーー白い毛の狼ーーは八左ヱ門に初めて懐いてくれた動物であり、相棒のようなものであった。 八左ヱ門はその落とし穴の中で涙を流した。 冷たくなってしまったシラユキを抱えて思い切り泣いた。 出ようと思えば出られる程の深さの穴。 それでも喜八郎は何も言わなかった。 きっと喜八郎は俺が自ら外に出てくるまで待っているのだろうな、と八左ヱ門は漠然と思う。 それでも今はその優しさに甘えようと思った。 綾部喜八郎は穴を掘る。 死んでしまった動物の為に墓穴を掘る。 そして竹谷八左ヱ門の為に1人で泣けるような穴を掘る。 [newpage] 綾部喜八郎の場合 付けている服は紫色ではなく、身体中を汚すのは土ではなく血だ。 喜八郎は無心で穴を掘っていた。 冷たくなってしまったかつての大切な人。 僕が忍術学園で過ごしていたあの時、彼が僕の落とし穴に落ちたこともあったっけ。 喜八郎は無心で穴を掘っていた。 身体にこびり付いた血は自分のものと敵のものとが混ざっている。 今までで1番大きくて綺麗な穴だと思った。 「……さようなら」 彼を埋めて喜八郎はその場で長いこと1人涙を流した。 綾部喜八郎は穴を掘る。 かつての大切な人の為に、人生で最も綺麗で最も悲しい穴を掘る。 作法委員会の場合 「喜八郎、明日生首フィギュアの仕分けをするから穴を掘っておいてくれ」 「はーい」 作法委員会のシンボルとも言える生首フィギュア。 使えなくなったり顔が気持ち悪いものは処分する決まりになっている。 落とし穴でも罠でもないただただ大きい穴を掘ることは滅多にないので喜八郎はそれなりに楽しんでいた。 「よいしょっ、と」 今日はここら辺でいいかな。 良い場所を見つけてそこに穴を掘っていると、どこからともなく怒声が聞こえてきた。 「綾部喜八郎!お前こんな所にこんな大きな穴を掘りやがって!今日という日は逃がさんぞ!」 武闘派用具委員会委員長の食満留三郎先輩だ。 僕の掘る落とし穴をここぞとばかりに埋めて回るので僕は先輩のことが好きではないし、先輩も僕のことを天敵だと言っていた。 「食満先輩」 「綾部!お前なぁ」 「この穴は生首フィギュアを埋めるための穴ですよ」 「は?」 留三郎の頭に浮かんだのは用具倉庫に並ぶ見目気持ち悪い生首フィギュア達だ。 「明日委員会で生首フィギュアを埋めるんです。 」 「何で埋めるんだ?」 「使えなくなったり、作る途中で失敗した物を埋めるんです。 前にゴミ置き場に置いていたら下級生が怖がっていたので埋めることにしたんです」 「あぁ……そうか。 」 留三郎は思い当たる節があったのか、うんうんと頷いて特に咎めることもなくその場を去って行った。 珍しい事もあるもんだ、と思いながら喜八郎は穴を掘り進める。 生首フィギュア10個分程の穴を掘った所で不意に頭上から声がかけられた。 「喜八郎、随分大きく掘ったな」 「立花先輩」 差し伸べられた手を掴んで地上に這い出る。 紫色の制服はいつもの様に土に塗れて汚れていた。 「小さいよりは大きい方がいいでしょう」 「はは、確かにそうだな。 」 立花先輩は笑って僕の頭を撫でた。 「明日皆で仕分けをしような」 「はぁい。 藤内が仕分けの予習してましたよ」 「流石だな。 」 綾部喜八郎は穴を掘る。 作法委員会の活動の為に大きくて深い穴を掘る。 [newpage] 伊賀崎孫兵の場合 孫兵はひとつ上の先輩のことをあまり好いていないし、あまり関わりたくないと思っている。 なのに何故、今四年長屋に向かっているのかというと、事の発端は2年前の今の時期に遡るのだが 割愛 ジュンコの冬眠用の穴を掘ってもらう為だ。 いつも踏鋤を片手にそこら中に落とし穴や罠を仕掛けて回る迷惑な先輩だが、ジュンコがその穴を気に入った事もあって2年前からお願いしているのだ。 「3年い組、伊賀崎孫兵です。 綾部先輩に御用があって参りました」 孫兵は表にかかっている名札を見る。 そこには間違いなく『平』と『綾部』とあるが中の部屋から返事はない。 どうしたもんかと思っていると突然誰かに声をかけられた。 「あれ、伊賀崎くんだ。 喜八郎か滝夜叉丸に用事?? 僕が伝えておこうか?」 「タカ丸さん」 四年は組の斉藤タカ丸さんだ。 15歳の4年生という不思議な立ち位置だが彼も例に漏れず『4年生』である。 「綾部先輩に用事があったのですが、何処にいらっしゃるか分かりますか?」 「喜八郎ならさっき裏山に行くと言ってたよ」 「裏山、ですか。 ありがとうございます」 タカ丸と別れて孫兵は裏山へ向かった。 また後日頼めばいい、というのはあの人には通用しない。 綾部先輩はいつもどこかで穴を掘っているし、それこそ朝早くから夜遅くまで掘っているから何の接点もない僕は会う事が難しい。 裏山にいる事がわかっているだけマシだ。 少し足を早めて裏山へ向かえば麓の方でザクッザクッと音がして足を止める。 「綾部先輩」 「……おー。 伊賀崎」 紫色の制服を土に汚した綾部先輩が穴を掘っていた。 「ちょうどいい所に来たね」 そう言って綾部先輩は穴の中から出てくる。 「そろそろかと思って掘ってた。 僕明日から実習だから」 孫兵は驚いて、そして頭を下げた。 「ありがとうございます」 「今年はジュンコと…きみこと大山兄弟?だっけ?」 首を傾げる喜八郎に孫兵はこくりと頷いた。 「少し大きめに掘ったから、足りると思う」 孫兵はもう一度深々と頭を下げて礼を言った。 綾部喜八郎は穴を掘る。 伊賀崎孫兵及び生物委員会の為に冬眠用の綺麗で暖かい穴を掘る。 [newpage] 1年ろ組の場合 「綾部先輩」 いつもの様に穴を掘る喜八郎に珍しい子が声をかけてきた。 「おやまぁ、珍しい」 「あの…お願いがあるのですが」 恐る恐るといった様に、それでも意を決して声をかけきた1年ろ組の4人の可愛い後輩。 「僕達専用の穴を掘って頂けないでしょうか…」 「いいよ」 「え」 勇気を振り絞った割にはあっさりと願いが了承されて4人は目を見合わせる。 「……凄いスリルとサスペンス〜」 伏木蔵の言葉に孫次郎も平太も怪士丸も頷いた。 「何処に掘るの?」 穴から出てきた喜八郎は相変わらず土で汚れていたが、それを気にすることもなく学園内を歩き回る。 「えっとですね…あの大きな桜の木の下がいいんじゃないかって」 「おー。 」 聞くが早いが喜八郎はその木の下に穴を掘り始めた。 4人はその様子をじっと見つめている。 この細い体の何処にこんなに早く穴を掘る筋力があるのか4人には不思議でならない。 「綾部先輩の筋力はスリルとサスペンス……」 「食満先輩も驚いてたよ…」 「一晩で1000個落とし穴掘った日もあったよね…」 「竹谷先輩が寝起きで落ちたって言ってた…」 細々と話す4人の声も穴を掘る喜八郎には届かない。 ものの4半刻で穴は出来上がった。 「おぉぉ…!」 「これは凄いスリルとサスペンス!」 「ひんやりしていて気持ちいい…」 「ありがとうございます、綾部先輩」 口々に4人にお礼を言われて喜八郎はそれぞれの頭をわしゃわしゃと撫でた。 「食満先輩に埋められない様に気をつけてね」 綾部喜八郎は穴を掘る。 可愛い1年ろ組の後輩の為に大きな木の下に4人が並んで座れる程のひんやりとした穴を掘る。 [newpage] 竹谷八左ヱ門の場合 竹谷八左ヱ門は大きな荷物を持って学園から裏山へ向かっていた。 その虚ろな様子に同学年の仲間は心配して一緒に行こうか、と声をかけてくれたが八左ヱ門は断った。 1人になりたかったのだ。 ただ宛もなく歩いていると不意に足元が消えて視界が反転する。 「……っ…………」 「おやまぁ……珍しいですね。 」 落とし穴に落ちたという事を理解するより先に一つ下の後輩でありこの落とし穴の製作者であろう綾部喜八郎が土に汚れた顔を覗かせた。 「……喜八郎」 「……竹谷先輩、臭いです」 「え」 八左ヱ門は慌てて自分の匂いを嗅ぐが自分では分からず軽く笑って悪ぃ、と答えた。 「……埋めましょうか」 「え、俺を?! 」 「その子です。 死臭がします。 」 喜八郎は八左ヱ門が背負っていた荷物を指さした。 八左ヱ門は驚いて少し固まり、そして暫くの沈黙の後下手な笑顔を貼り付けて言った。 「……頼むわ。 」 喜八郎は何を言うでもなくその場から離れていく。 やがて、遠くの方から微かにザクッと穴を掘る音が聞こえてきた。 『竹谷先輩……!』 『うぅ……シラユキが…』 『ひっく…うっ…く…』 孫兵まで泣くもんだから八左ヱ門は悲しみよりも先に後輩の事で頭がいっぱいになってしまった。 そしてひとしきり泣かせた後、1人になった時とてつもない虚無感と悲しみに襲われた。 これまで死んでいった動物は沢山いるし、上級生になってからは泣くことも減っていたがシラユキーー白い毛の狼ーーは八左ヱ門に初めて懐いてくれた動物であり、相棒のようなものであった。 八左ヱ門はその落とし穴の中で涙を流した。 冷たくなってしまったシラユキを抱えて思い切り泣いた。 出ようと思えば出られる程の深さの穴。 それでも喜八郎は何も言わなかった。 きっと喜八郎は俺が自ら外に出てくるまで待っているのだろうな、と八左ヱ門は漠然と思う。 それでも今はその優しさに甘えようと思った。 綾部喜八郎は穴を掘る。 死んでしまった動物の為に墓穴を掘る。 そして竹谷八左ヱ門の為に1人で泣けるような穴を掘る。 [newpage] 綾部喜八郎の場合 付けている服は紫色ではなく、身体中を汚すのは土ではなく血だ。 喜八郎は無心で穴を掘っていた。 冷たくなってしまったかつての大切な人。 僕が忍術学園で過ごしていたあの時、彼が僕の落とし穴に落ちたこともあったっけ。 喜八郎は無心で穴を掘っていた。 身体にこびり付いた血は自分のものと敵のものとが混ざっている。 今までで1番大きくて綺麗な穴だと思った。 「……さようなら」 彼を埋めて喜八郎はその場で長いこと1人涙を流した。 綾部喜八郎は穴を掘る。 かつての大切な人の為に、人生で最も綺麗で最も悲しい穴を掘る。

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#1年ろ組 #伊賀崎孫兵 穴を掘る。

穴 掘り 兄弟

作法委員会の場合 「喜八郎、明日生首フィギュアの仕分けをするから穴を掘っておいてくれ」 「はーい」 作法委員会のシンボルとも言える生首フィギュア。 使えなくなったり顔が気持ち悪いものは処分する決まりになっている。 落とし穴でも罠でもないただただ大きい穴を掘ることは滅多にないので喜八郎はそれなりに楽しんでいた。 「よいしょっ、と」 今日はここら辺でいいかな。 良い場所を見つけてそこに穴を掘っていると、どこからともなく怒声が聞こえてきた。 「綾部喜八郎!お前こんな所にこんな大きな穴を掘りやがって!今日という日は逃がさんぞ!」 武闘派用具委員会委員長の食満留三郎先輩だ。 僕の掘る落とし穴をここぞとばかりに埋めて回るので僕は先輩のことが好きではないし、先輩も僕のことを天敵だと言っていた。 「食満先輩」 「綾部!お前なぁ」 「この穴は生首フィギュアを埋めるための穴ですよ」 「は?」 留三郎の頭に浮かんだのは用具倉庫に並ぶ見目気持ち悪い生首フィギュア達だ。 「明日委員会で生首フィギュアを埋めるんです。 」 「何で埋めるんだ?」 「使えなくなったり、作る途中で失敗した物を埋めるんです。 前にゴミ置き場に置いていたら下級生が怖がっていたので埋めることにしたんです」 「あぁ……そうか。 」 留三郎は思い当たる節があったのか、うんうんと頷いて特に咎めることもなくその場を去って行った。 珍しい事もあるもんだ、と思いながら喜八郎は穴を掘り進める。 生首フィギュア10個分程の穴を掘った所で不意に頭上から声がかけられた。 「喜八郎、随分大きく掘ったな」 「立花先輩」 差し伸べられた手を掴んで地上に這い出る。 紫色の制服はいつもの様に土に塗れて汚れていた。 「小さいよりは大きい方がいいでしょう」 「はは、確かにそうだな。 」 立花先輩は笑って僕の頭を撫でた。 「明日皆で仕分けをしような」 「はぁい。 藤内が仕分けの予習してましたよ」 「流石だな。 」 綾部喜八郎は穴を掘る。 作法委員会の活動の為に大きくて深い穴を掘る。 [newpage] 伊賀崎孫兵の場合 孫兵はひとつ上の先輩のことをあまり好いていないし、あまり関わりたくないと思っている。 なのに何故、今四年長屋に向かっているのかというと、事の発端は2年前の今の時期に遡るのだが 割愛 ジュンコの冬眠用の穴を掘ってもらう為だ。 いつも踏鋤を片手にそこら中に落とし穴や罠を仕掛けて回る迷惑な先輩だが、ジュンコがその穴を気に入った事もあって2年前からお願いしているのだ。 「3年い組、伊賀崎孫兵です。 綾部先輩に御用があって参りました」 孫兵は表にかかっている名札を見る。 そこには間違いなく『平』と『綾部』とあるが中の部屋から返事はない。 どうしたもんかと思っていると突然誰かに声をかけられた。 「あれ、伊賀崎くんだ。 喜八郎か滝夜叉丸に用事?? 僕が伝えておこうか?」 「タカ丸さん」 四年は組の斉藤タカ丸さんだ。 15歳の4年生という不思議な立ち位置だが彼も例に漏れず『4年生』である。 「綾部先輩に用事があったのですが、何処にいらっしゃるか分かりますか?」 「喜八郎ならさっき裏山に行くと言ってたよ」 「裏山、ですか。 ありがとうございます」 タカ丸と別れて孫兵は裏山へ向かった。 また後日頼めばいい、というのはあの人には通用しない。 綾部先輩はいつもどこかで穴を掘っているし、それこそ朝早くから夜遅くまで掘っているから何の接点もない僕は会う事が難しい。 裏山にいる事がわかっているだけマシだ。 少し足を早めて裏山へ向かえば麓の方でザクッザクッと音がして足を止める。 「綾部先輩」 「……おー。 伊賀崎」 紫色の制服を土に汚した綾部先輩が穴を掘っていた。 「ちょうどいい所に来たね」 そう言って綾部先輩は穴の中から出てくる。 「そろそろかと思って掘ってた。 僕明日から実習だから」 孫兵は驚いて、そして頭を下げた。 「ありがとうございます」 「今年はジュンコと…きみこと大山兄弟?だっけ?」 首を傾げる喜八郎に孫兵はこくりと頷いた。 「少し大きめに掘ったから、足りると思う」 孫兵はもう一度深々と頭を下げて礼を言った。 綾部喜八郎は穴を掘る。 伊賀崎孫兵及び生物委員会の為に冬眠用の綺麗で暖かい穴を掘る。 [newpage] 1年ろ組の場合 「綾部先輩」 いつもの様に穴を掘る喜八郎に珍しい子が声をかけてきた。 「おやまぁ、珍しい」 「あの…お願いがあるのですが」 恐る恐るといった様に、それでも意を決して声をかけきた1年ろ組の4人の可愛い後輩。 「僕達専用の穴を掘って頂けないでしょうか…」 「いいよ」 「え」 勇気を振り絞った割にはあっさりと願いが了承されて4人は目を見合わせる。 「……凄いスリルとサスペンス〜」 伏木蔵の言葉に孫次郎も平太も怪士丸も頷いた。 「何処に掘るの?」 穴から出てきた喜八郎は相変わらず土で汚れていたが、それを気にすることもなく学園内を歩き回る。 「えっとですね…あの大きな桜の木の下がいいんじゃないかって」 「おー。 」 聞くが早いが喜八郎はその木の下に穴を掘り始めた。 4人はその様子をじっと見つめている。 この細い体の何処にこんなに早く穴を掘る筋力があるのか4人には不思議でならない。 「綾部先輩の筋力はスリルとサスペンス……」 「食満先輩も驚いてたよ…」 「一晩で1000個落とし穴掘った日もあったよね…」 「竹谷先輩が寝起きで落ちたって言ってた…」 細々と話す4人の声も穴を掘る喜八郎には届かない。 ものの4半刻で穴は出来上がった。 「おぉぉ…!」 「これは凄いスリルとサスペンス!」 「ひんやりしていて気持ちいい…」 「ありがとうございます、綾部先輩」 口々に4人にお礼を言われて喜八郎はそれぞれの頭をわしゃわしゃと撫でた。 「食満先輩に埋められない様に気をつけてね」 綾部喜八郎は穴を掘る。 可愛い1年ろ組の後輩の為に大きな木の下に4人が並んで座れる程のひんやりとした穴を掘る。 [newpage] 竹谷八左ヱ門の場合 竹谷八左ヱ門は大きな荷物を持って学園から裏山へ向かっていた。 その虚ろな様子に同学年の仲間は心配して一緒に行こうか、と声をかけてくれたが八左ヱ門は断った。 1人になりたかったのだ。 ただ宛もなく歩いていると不意に足元が消えて視界が反転する。 「……っ…………」 「おやまぁ……珍しいですね。 」 落とし穴に落ちたという事を理解するより先に一つ下の後輩でありこの落とし穴の製作者であろう綾部喜八郎が土に汚れた顔を覗かせた。 「……喜八郎」 「……竹谷先輩、臭いです」 「え」 八左ヱ門は慌てて自分の匂いを嗅ぐが自分では分からず軽く笑って悪ぃ、と答えた。 「……埋めましょうか」 「え、俺を?! 」 「その子です。 死臭がします。 」 喜八郎は八左ヱ門が背負っていた荷物を指さした。 八左ヱ門は驚いて少し固まり、そして暫くの沈黙の後下手な笑顔を貼り付けて言った。 「……頼むわ。 」 喜八郎は何を言うでもなくその場から離れていく。 やがて、遠くの方から微かにザクッと穴を掘る音が聞こえてきた。 『竹谷先輩……!』 『うぅ……シラユキが…』 『ひっく…うっ…く…』 孫兵まで泣くもんだから八左ヱ門は悲しみよりも先に後輩の事で頭がいっぱいになってしまった。 そしてひとしきり泣かせた後、1人になった時とてつもない虚無感と悲しみに襲われた。 これまで死んでいった動物は沢山いるし、上級生になってからは泣くことも減っていたがシラユキーー白い毛の狼ーーは八左ヱ門に初めて懐いてくれた動物であり、相棒のようなものであった。 八左ヱ門はその落とし穴の中で涙を流した。 冷たくなってしまったシラユキを抱えて思い切り泣いた。 出ようと思えば出られる程の深さの穴。 それでも喜八郎は何も言わなかった。 きっと喜八郎は俺が自ら外に出てくるまで待っているのだろうな、と八左ヱ門は漠然と思う。 それでも今はその優しさに甘えようと思った。 綾部喜八郎は穴を掘る。 死んでしまった動物の為に墓穴を掘る。 そして竹谷八左ヱ門の為に1人で泣けるような穴を掘る。 [newpage] 綾部喜八郎の場合 付けている服は紫色ではなく、身体中を汚すのは土ではなく血だ。 喜八郎は無心で穴を掘っていた。 冷たくなってしまったかつての大切な人。 僕が忍術学園で過ごしていたあの時、彼が僕の落とし穴に落ちたこともあったっけ。 喜八郎は無心で穴を掘っていた。 身体にこびり付いた血は自分のものと敵のものとが混ざっている。 今までで1番大きくて綺麗な穴だと思った。 「……さようなら」 彼を埋めて喜八郎はその場で長いこと1人涙を流した。 綾部喜八郎は穴を掘る。 かつての大切な人の為に、人生で最も綺麗で最も悲しい穴を掘る。 作法委員会の場合 「喜八郎、明日生首フィギュアの仕分けをするから穴を掘っておいてくれ」 「はーい」 作法委員会のシンボルとも言える生首フィギュア。 使えなくなったり顔が気持ち悪いものは処分する決まりになっている。 落とし穴でも罠でもないただただ大きい穴を掘ることは滅多にないので喜八郎はそれなりに楽しんでいた。 「よいしょっ、と」 今日はここら辺でいいかな。 良い場所を見つけてそこに穴を掘っていると、どこからともなく怒声が聞こえてきた。 「綾部喜八郎!お前こんな所にこんな大きな穴を掘りやがって!今日という日は逃がさんぞ!」 武闘派用具委員会委員長の食満留三郎先輩だ。 僕の掘る落とし穴をここぞとばかりに埋めて回るので僕は先輩のことが好きではないし、先輩も僕のことを天敵だと言っていた。 「食満先輩」 「綾部!お前なぁ」 「この穴は生首フィギュアを埋めるための穴ですよ」 「は?」 留三郎の頭に浮かんだのは用具倉庫に並ぶ見目気持ち悪い生首フィギュア達だ。 「明日委員会で生首フィギュアを埋めるんです。 」 「何で埋めるんだ?」 「使えなくなったり、作る途中で失敗した物を埋めるんです。 前にゴミ置き場に置いていたら下級生が怖がっていたので埋めることにしたんです」 「あぁ……そうか。 」 留三郎は思い当たる節があったのか、うんうんと頷いて特に咎めることもなくその場を去って行った。 珍しい事もあるもんだ、と思いながら喜八郎は穴を掘り進める。 生首フィギュア10個分程の穴を掘った所で不意に頭上から声がかけられた。 「喜八郎、随分大きく掘ったな」 「立花先輩」 差し伸べられた手を掴んで地上に這い出る。 紫色の制服はいつもの様に土に塗れて汚れていた。 「小さいよりは大きい方がいいでしょう」 「はは、確かにそうだな。 」 立花先輩は笑って僕の頭を撫でた。 「明日皆で仕分けをしような」 「はぁい。 藤内が仕分けの予習してましたよ」 「流石だな。 」 綾部喜八郎は穴を掘る。 作法委員会の活動の為に大きくて深い穴を掘る。 [newpage] 伊賀崎孫兵の場合 孫兵はひとつ上の先輩のことをあまり好いていないし、あまり関わりたくないと思っている。 なのに何故、今四年長屋に向かっているのかというと、事の発端は2年前の今の時期に遡るのだが 割愛 ジュンコの冬眠用の穴を掘ってもらう為だ。 いつも踏鋤を片手にそこら中に落とし穴や罠を仕掛けて回る迷惑な先輩だが、ジュンコがその穴を気に入った事もあって2年前からお願いしているのだ。 「3年い組、伊賀崎孫兵です。 綾部先輩に御用があって参りました」 孫兵は表にかかっている名札を見る。 そこには間違いなく『平』と『綾部』とあるが中の部屋から返事はない。 どうしたもんかと思っていると突然誰かに声をかけられた。 「あれ、伊賀崎くんだ。 喜八郎か滝夜叉丸に用事?? 僕が伝えておこうか?」 「タカ丸さん」 四年は組の斉藤タカ丸さんだ。 15歳の4年生という不思議な立ち位置だが彼も例に漏れず『4年生』である。 「綾部先輩に用事があったのですが、何処にいらっしゃるか分かりますか?」 「喜八郎ならさっき裏山に行くと言ってたよ」 「裏山、ですか。 ありがとうございます」 タカ丸と別れて孫兵は裏山へ向かった。 また後日頼めばいい、というのはあの人には通用しない。 綾部先輩はいつもどこかで穴を掘っているし、それこそ朝早くから夜遅くまで掘っているから何の接点もない僕は会う事が難しい。 裏山にいる事がわかっているだけマシだ。 少し足を早めて裏山へ向かえば麓の方でザクッザクッと音がして足を止める。 「綾部先輩」 「……おー。 伊賀崎」 紫色の制服を土に汚した綾部先輩が穴を掘っていた。 「ちょうどいい所に来たね」 そう言って綾部先輩は穴の中から出てくる。 「そろそろかと思って掘ってた。 僕明日から実習だから」 孫兵は驚いて、そして頭を下げた。 「ありがとうございます」 「今年はジュンコと…きみこと大山兄弟?だっけ?」 首を傾げる喜八郎に孫兵はこくりと頷いた。 「少し大きめに掘ったから、足りると思う」 孫兵はもう一度深々と頭を下げて礼を言った。 綾部喜八郎は穴を掘る。 伊賀崎孫兵及び生物委員会の為に冬眠用の綺麗で暖かい穴を掘る。 [newpage] 1年ろ組の場合 「綾部先輩」 いつもの様に穴を掘る喜八郎に珍しい子が声をかけてきた。 「おやまぁ、珍しい」 「あの…お願いがあるのですが」 恐る恐るといった様に、それでも意を決して声をかけきた1年ろ組の4人の可愛い後輩。 「僕達専用の穴を掘って頂けないでしょうか…」 「いいよ」 「え」 勇気を振り絞った割にはあっさりと願いが了承されて4人は目を見合わせる。 「……凄いスリルとサスペンス〜」 伏木蔵の言葉に孫次郎も平太も怪士丸も頷いた。 「何処に掘るの?」 穴から出てきた喜八郎は相変わらず土で汚れていたが、それを気にすることもなく学園内を歩き回る。 「えっとですね…あの大きな桜の木の下がいいんじゃないかって」 「おー。 」 聞くが早いが喜八郎はその木の下に穴を掘り始めた。 4人はその様子をじっと見つめている。 この細い体の何処にこんなに早く穴を掘る筋力があるのか4人には不思議でならない。 「綾部先輩の筋力はスリルとサスペンス……」 「食満先輩も驚いてたよ…」 「一晩で1000個落とし穴掘った日もあったよね…」 「竹谷先輩が寝起きで落ちたって言ってた…」 細々と話す4人の声も穴を掘る喜八郎には届かない。 ものの4半刻で穴は出来上がった。 「おぉぉ…!」 「これは凄いスリルとサスペンス!」 「ひんやりしていて気持ちいい…」 「ありがとうございます、綾部先輩」 口々に4人にお礼を言われて喜八郎はそれぞれの頭をわしゃわしゃと撫でた。 「食満先輩に埋められない様に気をつけてね」 綾部喜八郎は穴を掘る。 可愛い1年ろ組の後輩の為に大きな木の下に4人が並んで座れる程のひんやりとした穴を掘る。 [newpage] 竹谷八左ヱ門の場合 竹谷八左ヱ門は大きな荷物を持って学園から裏山へ向かっていた。 その虚ろな様子に同学年の仲間は心配して一緒に行こうか、と声をかけてくれたが八左ヱ門は断った。 1人になりたかったのだ。 ただ宛もなく歩いていると不意に足元が消えて視界が反転する。 「……っ…………」 「おやまぁ……珍しいですね。 」 落とし穴に落ちたという事を理解するより先に一つ下の後輩でありこの落とし穴の製作者であろう綾部喜八郎が土に汚れた顔を覗かせた。 「……喜八郎」 「……竹谷先輩、臭いです」 「え」 八左ヱ門は慌てて自分の匂いを嗅ぐが自分では分からず軽く笑って悪ぃ、と答えた。 「……埋めましょうか」 「え、俺を?! 」 「その子です。 死臭がします。 」 喜八郎は八左ヱ門が背負っていた荷物を指さした。 八左ヱ門は驚いて少し固まり、そして暫くの沈黙の後下手な笑顔を貼り付けて言った。 「……頼むわ。 」 喜八郎は何を言うでもなくその場から離れていく。 やがて、遠くの方から微かにザクッと穴を掘る音が聞こえてきた。 『竹谷先輩……!』 『うぅ……シラユキが…』 『ひっく…うっ…く…』 孫兵まで泣くもんだから八左ヱ門は悲しみよりも先に後輩の事で頭がいっぱいになってしまった。 そしてひとしきり泣かせた後、1人になった時とてつもない虚無感と悲しみに襲われた。 これまで死んでいった動物は沢山いるし、上級生になってからは泣くことも減っていたがシラユキーー白い毛の狼ーーは八左ヱ門に初めて懐いてくれた動物であり、相棒のようなものであった。 八左ヱ門はその落とし穴の中で涙を流した。 冷たくなってしまったシラユキを抱えて思い切り泣いた。 出ようと思えば出られる程の深さの穴。 それでも喜八郎は何も言わなかった。 きっと喜八郎は俺が自ら外に出てくるまで待っているのだろうな、と八左ヱ門は漠然と思う。 それでも今はその優しさに甘えようと思った。 綾部喜八郎は穴を掘る。 死んでしまった動物の為に墓穴を掘る。 そして竹谷八左ヱ門の為に1人で泣けるような穴を掘る。 [newpage] 綾部喜八郎の場合 付けている服は紫色ではなく、身体中を汚すのは土ではなく血だ。 喜八郎は無心で穴を掘っていた。 冷たくなってしまったかつての大切な人。 僕が忍術学園で過ごしていたあの時、彼が僕の落とし穴に落ちたこともあったっけ。 喜八郎は無心で穴を掘っていた。 身体にこびり付いた血は自分のものと敵のものとが混ざっている。 今までで1番大きくて綺麗な穴だと思った。 「……さようなら」 彼を埋めて喜八郎はその場で長いこと1人涙を流した。 綾部喜八郎は穴を掘る。 かつての大切な人の為に、人生で最も綺麗で最も悲しい穴を掘る。

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